マレーシア子育て

マレーシアで発達障害児子育て!カウンセリングを受けてみた

マレーシアに留学をする理由の一つでもある息子の発達障害。

正直初めに渡航を予定していた(コロナ無期延期)フィリピンでは「軽度発達障害なんて気にならなそう・・・」と考えていましたが、マレーシアでの発達障害児の位置付けがどんなもんかが分からず・・

インターネットで色々調べたりはしたものの、これといって欲しい情報は手に入りませんでした。

海外に子供を連れて出る母親の中で「子供の発達障害」または「子供の発達障害のような問題」に悩んでいる母親の率は高いと感じています(気のせいだったらごめんなさい)

そのため、自分はマレーシアでの発達障害児育児を発信していこうと決めていたので、この記事が誰かの参考になればと思います。

マレーシアでの発達障害児育児について考えた記事はコチラ!

息子の発達障害

息子は個性的な子供でしたが、小学校で問題行動が続いたことで小2のタイミングで診断を受け、自閉症スペクトラム・ADHDという診断名がつきました。

ADHDが強く、主な特性は下記の通りです。

・衝動性が強い(怒りの感情を抑えられない)
・多動(長時間動かずに過ごすことができない)

その他にも細かな症状はたくさんありますが、学校生活や私生活で頭を抱えるような問題ではないです。(と考えています)

多動あたりは、もう仕方がないとして。衝動性の改善は息子の課題であり、私自身も思い悩んでいる部分です。

インチュニブを2年間服用後マレーシア渡航により服用中止

診断を受けたと同時に日本の医師から「心が落ち着くお薬」としてインチュニブを勧められ、2年間服用を続けました。

しかし残念ながら、服用開始時にはいろいろな効果を感じたものの、最大の課題である衝動性への効果は得られないままでした。

そんな段階でマレーシア留学を決めました。

そして渡航前に行くつかの病院に確認しましたが、マレーシアではインチュニブの処方が難しい(不可能なのかもしれません)ということで、このタイミングでインチュニブの服用を辞めています。

服用中止により感じた変化は、多動は悪化した(元に戻った)ような気がします。

衝動性は変わらずの悪化も改善もしませんでした。

ただ気のせいかもしれませんが、多動=楽しくて仕方がない状態である息子は、前より笑顔が増えたなとも思っています。

サイコロジストとカウンセリングに至った理由

息子は病名がついており服用もしていたため、軽度とは思いながらも今回の入学に向けてインターナショナルスクールには息子が自閉症スペクトラムであることを伝えています。(伝えないと多分ダメなんだろうなと思いました)

合理的配慮が必要な場面はかなり少なくなってはいるものの、特性を伝えておくことで息子が問題を抱えた時に何らかの対処をお願いできるかもと考えていたというのも、その理由です。

学校側は受け入れを認めてくれましたが、オンラインレッスンで授業の態度を確認すること・英文の医師のレターを用意することが入学の条件になりました。

私立なので入学に条件があるのは仕方ありません。

オンラインレッスンは何とか終えられましたが、日本の医師から英文の詳細なレター(症状や対策が書かれたもの)が作成出来ないと言われたため、マレーシアで学校に必要なレターを作成してもらう目的で、このカウンセリングを受けることになったのです。

マレーシアでの発達障害児カウンセリングの内容と日本との違い

知人も勧めている患者に対して親身かつ評判の良いサイコロジストの先生とのカウンセリングの機会をいただき、さらに学校の担当者の方が通訳に入ってくれてのカウンセリングは、とても貴重で濃い時間だったと感じています。

ここでは、カウンセリングの内容と、日本との違いを感じた部分をまとめました。

①日本で作成された日本語のWISCの診断結果をもとに話を進める

まずは息子と簡単な英会話で話をした先生は、日本で受けたWISC(知能検査)の結果をスマホで撮影翻訳しながらじっくり読み、その内容を鵜呑みにするのではなく本人の様子・私の話を聞きながら確認しているようでした。

特に先生が気にしていた点は

・今学校で何らかの問題を起こしているのか?
・1日に何回感情コントロールが上手くいかないのか?

この2点だったと思います。

日本の病院では「何歳の時にどのような違和感を感じたか?」「家族構成や家族の様子はどうか?」などの過去・環境への質問が多かったため、日本での診察よりも”今”と”本人”に着眼点があるように感じました。

②患者の本質を見抜くコツを知っている

一通り話が済んだ後、先生は本人が最も感情コントロールができない要因である「ゲーム」を始めました。

ゲーム中の本人の様子を観察しながら、遊んであげる感じです。具体的にはジェンガのようなオモチャを使って遊びました。

今まで実際に患者とゲームを始める先生と出会ったことがなかったので、驚きました。

途中で私も参加することになったため、親の反応も確認されていたのかもしれません。

③今後どうしたいのかの選択肢を用意してくれる

カウンセリングの最後には、今後の方向性について3つの選択肢が用意されました。

我が家に提示されたお勧めの選択肢は

①投薬(ritalinという薬らしいです)
②ペアレントトレーニングを受ける
③学校とサイコロジストが連携して指示を出してくれる
(学校提携のような先生だったから存在する選択肢かもしれません)

再度の投薬に抵抗があり、先生も「今すぐにという段階ではないと思う」とのことだったので、私は②と③を選ぶことを決めました。

帰宅後調べたところ、ritalinは現在日本では承認されていない薬らしいので、やっぱり極力投薬は避けたいと感じています。

英語での説明だったのに文章を交えながらの具体的な説明を行なってくれたため、とても分かりやすかったです。

特に選択肢と選択肢に対するアドバイスが明確だったことから、個人的には日本での医師とのカウンセリングよりもしっくりきました。

サイコロジストとのカウンセリングに必要だった費用

これはかなり個人差というか行き先の病院によって費用に差が出ると思います。

私が行ったのは大きな私立病院でのカウンセリングで235RM(7,000円位)

学校関係者の通訳の方は「ここは安いでしょ〜」と言っていたので、安いらしいです。

こないだの娘の腹痛が小さなクリニックで1,000円ちょっとだったことを考えると「ん!思ってたよりするな!」と感じてしまいましたが、たっぷり2時間のカウンセリングだし、日本で保険適用外ならもっと高いですよね。

まとめ

学校への書類提出を目的としたカウンセリングでしたが、子供への対処方法を教わったり、プロの意見が聞けた上にペアレンツトレーニングも受けられることになり、私としては「行ってよかった!」と感じています。

このまま薬を飲まずに、彼の成長を待ちつつ才能を伸ばしてあげられればと考えていますが、そんなに上手く行くかは分かりません。

ペアレントトレーニングの内容や、学校でのことは今後のブログで配信していきますので、マレーシアでの発達障害児子育てに興味がある方は、ぜひご覧ください。

※2023年NEW※1年後のお話

この記事を執筆してから1年、息子はさまざまなアプローチと多くの人のサポートによって精神的大成長を続けています。

正直言って、不安しかなかったこの頃の自分に「頑張れ!大丈夫!そのまま進め!」と言ってあげたいです。

もちろん成長過程ではありますが、この記事の後のアプローチや息子の成長はコチラの記事にまとめました。

ABOUT ME
sumire
フリーランスライター・カメラマン マレーシアで13歳発達障害児・9歳マイペース女子育児をしています。