マレーシアでの生活

マレーシアのインターナショナルスクールで学年を下げる(ダウングレード)時の注意点

マレーシアのインターナショナルスクールでは、英語力が不足している・学習障害などがある生徒を学年を下げて(ダウングレード)入学させる傾向があります。

学校によって考え方が異なるようだけど、このどちらかになるのかな。

  • 能力が足りなければ入学不可(特に英語力)
  • 能力が足りなければ1学年〜2学年下げて入学可(特に英語力)

また、特別英語補修付きを条件と提示される場合もあるようです。

うちの学校は、学年を下げる+補修付きで入学許可を出しているけれど、高学年からは入学基準が年々厳しくなっているイメージです。

学年を下げて・・というと抵抗を感じるかもしれないけれど、そもそもマレーシアでは日本と学年のカウントが異なります。

今回の記事はビザに関係する内容を含み、学校がある州・学校の方針・入学のタイミングにより事情が異なる可能性があります。
参考としてご一読ください。

マレーシア(ケンブリッジ式)の学年カウント方法

マレーシアカウントで入学すると、誕生月・その学校が決めている学年の区切りの月次第で、小学1年生=Year2のように日本よりも1学年上になる感じが多そうです。

ケースバイケースなので、何とも言えませんが・・。一覧にしてみました。

年齢
(1月1日段階)
日本の学年
(4月〜12月生まれ)
マレーシアの学年
5歳年長さんYear1
6歳小1Year2
7歳小2Yrar3
8歳小3Year4
9歳小4Year5
10歳小5Year6
11歳小6Year7
12歳中1Year8
13歳中2Year9
14歳中3Year10
15歳高1Year11
16歳高2Year12(Aレベル)
17歳高3Year13(Aレベル)
18歳大1

※1月が新学期・1月で学年を変える学校の場合

学校によって変わるようですが、うちの学校はローカル寄りなので1月が新年度スタート(本来は8月か9月らしい)

なので、年齢のカウントも1月1日の年齢でやるみたい。

そのため、日本では5年生の娘は、2月生まれなのでYear5で学年を下げていないものの、日本の5年生の同級生で早生まれ以外の子はYear6になるわけです。

特に4月で学年のカウントが変わる日本人にとっては、なんだかとっても複雑。

学年を下げることは一般的なのか?

これは本当、学校によって異なる部分です。

授業の進捗や他の生徒への影響を考え、学年を落とさなければいけない生徒の入学を許可しない学校もたくさんあります。

うちの学校の場合(比較的入学ハードルが低い学校です)、英語ネイティブではない外国人は高確率で1つ学年を下げます。

母国でもインターナショナルスクールに通っており、英語に何一つ問題がない+本人の学力が高いという理由で学年を下げない生徒もいます。

私の体感だけど、8割・・?くらいの外国人は学年を下げて入学しているイメージです。

ただし、入学しやすいタイプの学校でもYear10以上になると入学許可が降りにくくなるなと思います。

Year10はIGCSEに向けて受験勉強が本格化する年なので、当たり前と言えば当たり前ですね。

学年を1つ下げることについて私の考え

こちら、『外国人は学年を下げることが一般的な学校の保護者』としての私の考えですが・・

1学年ダウングレードは、何も問題ないと感じます。

学習内容も簡単過ぎるなんてことはなく、このくらいが丁度良いと思う科目が多い気がします。

特にYear4以降での入学で英語が完璧じゃないなら、1つ学年を下げた方が無理がないんじゃないかな。

ただしこれも、親と子供の意向だけでなく学校が決める部分でもあり、難しい判断ですよね。

ちなみに、生徒の能力・英語力に応じて学年を下げることが一般的なうちの学校の場合、1つの学年に3歳差の生徒が存在します。

体格差は人種のみでなく年齢差によるものだったり・・不思議な感じです。

学年を下げる時に注意するべきポイントはビザ問題

マレーシアでは州によって異なるものの、2023年秋頃だったかな・・?「ダウングレードをした外国人はビザが出ない・更新できない」という噂が流れました。

うちの息子はダウングレードをしているため、慌てて学校に確認すると・・「あなたの家は大丈夫」という・・なんだかはっきりしないお返事しかいただけず・・

「噂ベースではないらしい」ということだけが分かりました。

結論として、うちの州の場合は「1学年ダウングレードは問題ない」という決定のようです。

これも正式な文書やルールは一保護者である私が手に入れることはできず、学校を通しての解釈です。

もしかしたら不可能なのではなく、入学後にビザが出ない可能性を考えトラブル回避のために学校が決めていることかもしれません。

これもまた、学校の担当者によって言うことが少しずつ異なるので、なんとも言えないですね。

グレードダウンは2学年落としに要注意

私はこないだ突然、学校で作成可能なビザは18歳まで(18歳中)と説明を受けました。

1学年落として付属のAレベルに入学するとAレベルの途中で19歳・2学年落とすとAレベルの序盤で19歳になってしまう子が多いですよね(誕生日・Aレベルの開始時期・ビザ更新時期によって個人差ありです)

子供が通っている学校の出している結論では、19歳になっても残り数ヶ月はスペシャルビザで何とかなるそうです。

しかし、2学年グレードダウンするとスペシャルビザで引き延ばすことは不可能と言われました。

つまり、2学年落としAレベルが付属したインターナショナルスクールのAレベルに行くと、学生ビザが出ない可能性があるってことです。

ただし、学生ビザが不要な生徒は外国人でもこの問題は関係ありません。(親が就労ビザやMM2Hを持っているなど)

Aレベルに行きたければ、ここのインターナショナルスクールではなくカレッジのAレベルを目指すように説明されました。

うちの学校はビザ作成を担う部署があり、手数料を払うことでビザ作成・更新を学校に任せられます。

学校ではなく業者にビザ作成を依頼する場合はどうなるのか未確認です。業者に相談してみましょう。

2学年落としはビザ関係で何らかの問題に直面する可能性あり!
ただし、このルールも学校・州・タイミングで異なります。

何が怖いって情報が流動的・閉鎖的なこと

ビザに関しての問題は、正直月単位・・もっと頻繁なのかも・・コロコロルールが変わります。

うちの学校が、『英語ができない生徒は2学年ダウングレード』を推奨していた頃にはなかったはずのルールです。

しかし、突然特定の生徒に不都合があるルールが現れても、すぐ問題に直面しない場合は学校から保護者がルールの説明を受けられる可能性は低いと思います。

やっぱり学校も商売なので、一人ひとりの生徒の将来的なビザのリスクまで考えてはくれない可能性が高いんじゃないかな。

うちのケースでも、恐らくこのルールができたのが1年半くらい前だとして・・先月まで明確な情報を入手できずに過ごしてしまいました。

はっきり言って、もっと積極的に答えを見つけるために行動しなかった私のミスです。

現段階で2ダウングレード以上で積極的に生徒を入学させる学校は少ないと思うのですが、2学年以上下げて入学済みの方は、今後について学校と話し合いをしてみることをおすすめします。

うちは息子が2ダウングレードなので、せめてルール改定時に学校から選択肢を提示してもらいたかった・・というのが正直な意見です。

マレーシアで入学時に学年を下げるメリットとは

ビザのことに注視するとデメリットが感じられるダウングレードですが・・

私は現段階なら1ダウングレードは気にすることではない・・と思います。

「でも、メリットはないのでは・・?」と感じる方もいると思うので、私が感じたダウングレードのメリットとマレーシアの方から聞いたメリットをお伝えしますね。

途中入学でも好成績を目指せる

学年や本人のやる気次第ですが、1学年落とせば英語のレベルが上がる前の授業もある程度理解できたり、英語を習得してからはググッと成績を伸ばしやすくなったりするメリットがあります。

特に算数は最低限の英語で得点が取れる質問も存在するため、赤点ばっかりな感じにならずに済むかもしれません。

努力しても努力しても成績が上がりにくい・・みたいな状態よりも、達成感を得ながら学びを続けられるんじゃないかな。

16歳で独り立ちせずに済む

ダウングレードなしで進むと、16歳でY11を卒業することになります。

その後、別の学校や別の国のAレベル・ファウンデーションに進学する場合、子供は16歳で独り立ちってことですよね。

16歳で子供を海外のAレベルに進学させた保護者の方が言うには、17歳未満の生徒は稀で何をするにも『特別許可証』を発行してもらわないといけない・ガーディアンをつけるように言われた・・などなどの手間が増えているそうです。

海外進学は決めていたため自立した子供に育てたそうですが、16歳という年齢が留学先の国または学校のルールで若過ぎるらしい。

この辺も、国や学校によって変わるだろうポイントなんですけどね。

結局ダウングレードする時の注意点って何?

自分の反省点を注意点としてまとめたいと思います。

マレーシアのケンブリッジ式のインターナショナルスクールから、ダウングレードを薦めれれた場合は、次のポイントを明らかにしておきましょう。

  • 学生ビザとガーディアンビザの作成・更新に問題がないのか
  • 卒業までビザを更新できるのか

でも、ビザのルール変更は学校が関与していることではないから、あくまで『現段階で』の答えになるのはどうしようもない事実。

また、気休めかもしれないけれど、どの程度の外国人がダウングレードしているのかも聞けると安心材料になるかな・・。

そもそもインターは生徒の出入りが激しいし、どれだけ数が多くてもルール変更に抗えない可能性もあるから、本当に気休めですけどね。

ダウングレードした子の学年を戻す方法はあるのか?

ダウングレードした子に限らず、成績超優秀で「今の学年じゃ物足りない」くらいの子は、学年を1つ飛ばして次の学年に上がるという手があります。

これも、学校にとってルールはさまざま。

うちの学校の場合は、以下のようなルールがあるようです。

  • ジャンプアップ(学年を上げる行為)は年度末のみ受付
  • その年の成績が全教科A以上
  • 年度末にスキップする学年の年度末テストを受けて平均点以上を取得
  • 年度末に1週間ほど希望する学年の授業を受けて先生が理解度を判断

これも何だか流動的なルールではっきりしていません。

しかし、正直言って入学後のジャンプアップって大変なことだと思います。特に学年が上がると・・・

ジャンプアップ予定で入学するくらいなら、初めから学校に相談してみるべきですね。

まとめ

実は、マレーシアのビザルールは・・プロの方でも追いかけるのが大変らしいです。「素人の私がこんな記事を書くのもなぁ」と思ったのです。

でもね、正直言ってもっと早く知りたかった話なので、記事にしようと決めました。

現段階でダウングレードを悩んでいる方がいれば、参考になればなと思います。

ABOUT ME
sumire
フリーランスライター・カメラマン マレーシアで13歳発達障害児・9歳マイペース女子育児をしています。