マレーシア子育て

発達障害児息子のマレーシアでの心の成長記録!ADHD息子がキレにくくなった話

ADHDで衝動性強めの息子がマレーシアの片田舎にあるインターナショナルスクールに入学して一年が経過しました。

この一年間はとても濃厚で、子供だけでなく私も大きく成長できたと感じています。

中でも最も成長したのは息子かな?と思う今日この頃・・毎日一緒にいると感じにくい息子の心の成長をまとめたいと思いました。

もちろん、私は我が家が発達障害児子育ての成功事例とは考えておらず、この記事は発達障害児のマレーシア留学を勧めているわけではありません。

発達障害児の海外留学ついての意見は、こちらの記事をご覧ください。

【我が家の簡単な説明】
・息子は11歳ADHD
・2022年1月よりマレーシアに母子留学
・日本では2年間インチュニブ服用・現在服用なし

最近の息子の様子

早速ですが、客観的に見てこの一年で感じた息子の精神的な成長をまとめてみました。

感情コントロールができる機会が増えた

全く怒らない・いつも穏やか・・なんてことは、もちろんありません!

ただ、ふと思い返してみると、息子が怒る回数が劇的に減ったと思います。

回数で表現することは難しいものの、週に1回、、いや2〜3回、、くらいかな?という感じです。

1日に何度も大声を上げていた頃に比べると、大きな成長だと言っても良いのではないでしょうか?

息子のキレ方が変わった

これまでの息子の怒り方と言えば、物を投げる・机を叩く・大声を出す・・その後自暴自棄発言連発・・のような感じでした。

今でもこのようなキレ方がないとは言いません。

しかし、ダラダラと文句を言ったり、ちょっと大きな声を出して気分を発散させてみたり・・

このくらい普通の男子の怒り方じゃない!?(普通が分からない)という印象です。

息子のキレ方が変わったことで、私もより冷静な対応ができるようになったと思います。

反省できるようになった

これも毎回ではないものの、怒りを抑えられなかった後には「今日は怒っちゃったなぁ・・」とポツリと言うようになりました。

怒ったことが記憶喪失?なくらい覚えていなかった少し前とは大きな違いだと考えています。

その意見に対して私は、内容によって「あれは怒っていたねぇ」とか「あんなの怒ってるうちに入らないでしょ」とは「あれは私でも怒るやつだわ」とか答えています。

実は状況は全く好転していなかった

先ほど紹介したような息子の成長を少しずつ感じていたものの、少し前の我が家はとても悪い状態になっていました。

日本に一時帰国してマレーシアに戻ってから1ヶ月、彼はとても荒れていたんです。

日本でずいぶんゆっくりしたからか、再び勉強に対する拒否感が出て私にひどく反抗的になりました。

これまで言われたことのないような暴言や態度に随分落ち込んだものです・・。

男の子育児先輩方から見れば、大したことではないのかもしれないけれど、まだまだ慣れません。

その落ち込みようと言えば、本帰国も考えるほどでした。

日本でのびのびと過ごし、マレーシアで再開した勉強に対するストレスの矛先が私だったのかもしれませんね。

そのドツボから抜け出した方法は、このあとの章で紹介します。

息子の成長を促したと思う取り組み

これはもう、たくさんのことが今の彼の成長に関わっていると思います。年齢が上がってきたというのも単純な理由の一つです。

それででも私は、今取り組んでいるもの全てが彼の成長に繋がっていると考えています。

不便とトラブルに慣れた

これは取り組みではないけれど、マレーシアの片田舎では日本のように便利かつ予定通りに生活できません。

  • 通販は予定通りに届かない
  • 通販は何日または何週間も待たなくてはいけない
  • ショッピングモールに行けば全てが揃うわけではない
  • わざわざ遠くまで買いに行ったものが品切れ
  • 外食に行けば予定していたお店が臨時休業
  • 学校のスケジュールも急に変わる
  • 突然の停電・断水・インターネット不調
  • 注文した料理が思っていた味ではない

一つひとつは些細なことばかりですが、どれも日本ではあまりない・・ほとんどない・・ことばかり。

つまり、思い通りに行くことの方が少ないと思っていた方が気持ちが楽です。

スケジュール変更が苦手で便利な生活に慣れている子供からすれば、マレーシアでの生活はプチストレスの連続ですが、これが普通になるとストレスも感じなくなります。

「思い通りにいかないことが当たり前」の精神は子供だけに限らず大人の心の余裕にもつながったと思います。

プレイセラピーを続けている

プレイセラピーは子供の内面成長・自己確立の発達を促す取り組みで、発達障害の症状改善というよりも子供の内面を理解するためにあります。

息子の場合は衝動性の奥底にあるものを探り、本人が自分の感情をコントロールすることや正しい選択ができるようになるためにプレイセラピーを受け始め、もう半年ほど経過しました。

一度に色々な取り組みをしているのでなんとも言えませんが、プレイセラピーも息子の成長を促していると感じています。

プレイセラピーについてはこちらの記事をご覧ください。

息子を自分の監視下に置くのをやめた

正直私は日本で謝ることばかりでした。息子が人に迷惑をかけないように気を配って常に注意して過ごしていました。

それでもやはりうまくは行きません。だから習い事以外で息子を外に出すことに勇気が必要でした。

なぜなら、それは大きなトラブルにつながる可能性があり、初動が遅れると思っていたためです。

今回、この状況を察してくれた友人からあるチャンスをもらい、今息子は週に2日の放課後を寮母さんである友人の寮でたくさんの子供達と一緒に過ごしています。

正直、、怒ってしまわないか・失礼なことをしないか・・気が気じゃないままスタートした試みですが、これが息子にぴったりでした!

息子は家にいる時よりもずっと真剣に勉強に取り組み、節度を守って過ごせているようです。

理解のある友人の言葉をそのまま記載すると「彼は自分で今新しい自分の評価を作ろうとしている」とのことでした。

私のいない場所で自分の世界を作り始めたんですね。

今もまだ不安はありますが、いただいたチャンスを活かして彼の成長に繋げるためにも、私はその時間に関与しないようにしています。

スポーツを始めた

マレーシア生活は外を歩く機会が少なく体育の時間も週に2回しかないことから、子供が運動不足になりやすいです。

私はADHDの改善に運動が効果的であることは知っていたものの、なかなか良いチャンスが見つけられませんでした。

しかしようやく息子はこのTermからフットボールクラブに入る機会をもらい、毎週大好きなサッカーを楽しんでいます。

ますます多忙にはなりましたが、体は疲れていてもいつもスッキリした顔で帰宅してくるので、リフレッシュできているようです。

デバイスコントロールを厳しくした

実は、これが息子との衝突の原因なのですが・・・1月の頭にこれまで以上に厳しいデバイスコントロールをすることにしました。

これまで宿題や勉強など、、やることをやっていれば遊んで良いという雰囲気で過ごしていたものの・・

衝動性の原因の一つがゲームにないか?と感じる機会が続いたためです。

ゲーム大好き!ゲームのために生きているようなところのあった息子は、非常に怒り未だに納得はしていませんが、理解はしてくれた・・のかもしれないです。

決められた時間の中でゲームを楽しみ、若干文句は言いつつも慣れてくれたと感じています。

息子にある程度任せることにした

デバイスコントロールを厳しくしたという話と逆ですが、本人に別のシーンで「自己責任」を負わせることにしました。

これは私が過保護で心配性なことがいけないのかもと感じたためです。

例えば、私は宿題はその日のうちに終わらせたい派。次の日に何があるか分からないし、別の宿題が増える可能性もあるからです。

でも、息子は自分のペースでやりたい気持ちがあります。

そういう時は、自分の意見を押し付けずに「自分でスケジュールを組んで自己責任でやりなさい」と言うようにしました。

本人は満足そうにしているし、約束通り宿題を終わらせないことはありません。

また、テスト勉強についても今からやりなさいではなく「〇〇時までに自分のタイミングでやりなさい」に言い方にしています。

突然勉強を強いられるのではなく、自分である程度タイミングが決められるようになったことで、息子の拒否感が減ったと思います。

まとめ

息子のマレーシアでの1年の心の成長をまとめました。

冒頭でも記載したように、私は自分の発達障害児子育てを成功事例とは考えておらず、マレーシアが発達障害児育児におすすめとも思いません。

ただ、運良くたくさんの人に助けられ、我が家は良い方向に進めていることは確かです。

人から見たらほんの少しの成長かも知れませんが、私は息子の成長を大きな大きな成長だと感じています!

ABOUT ME
sumire
フリーランスライター・カメラマン マレーシアで13歳発達障害児・9歳マイペース女子育児をしています。