マレーシア子育て

英語力が低くてもマレーシア留学はできる?マレーシア留学の現実

マレーシアに英語力が低いままの状態で留学した母・高学年息子・低学年娘が感じたマレーシア留学に必要な英語力について、記事にしました。

海外での学習について十分検討されている方にとっては「そんなの当たり前じゃん!」という内容かもしれませんが「英語力が低くでも海外留学できるのかな〜?」という素朴な疑問を抱えている方に向けての記事だと思っていただければと思います。

英語力が低くてもマレーシア留学はできる?結論!

最初に結論を書かせていただくと・・英語力が低くてもマレーシア留学はできます!ただし、とんでもなく大変です!というのが私の出した答えです。

英語力が低くてもOK!というインターナショナルスクールを選べば、お金さえ払ったら入学はできるでしょう。入学試験は英語力をさほど問わない学校も存在します。

この段階で「英語力が低くてもマレーシア留学(行くだけ)はできる!」と言えますね。

現在はコロナによる影響で、どのインターナショナルスクールも不景気であるため、生徒を選んでいる場合じゃないという学校も多く、特に英語力が低い子供でも入学しやすい学校が増えているのではないでしょうか。

入るのは簡単・続けるのは大変な現実

はっきり言えば、インターナショナルスクールは語学学校ではありません。「英語で勉強をする場所」です。

そのため、「英語が話せるようになった〜すごいね〜」ではなく「英語が話せることは大前提で勉強が進む」ということです。つまり、なかなか厳しいです。

「子供なんて環境に放り込めば英語を話せるようになりますよ」なんて話は低学年まで。しかもそれは子供同士で遊ぶ時の英語力であり、学校の授業を理解する英語力はまた別物です。

高額な費用が必要な手厚い英語サポートが期待できるインターナショナルスクールであれば、英語力の育成から学びまで全てをお任せできるかもしれませんが、一般的なインターでの英語の習得については各家庭の努力に左右されるでしょう。(高額だからと言って、どこまでやってもらえるかは学校次第だと思います)

学校外での英語学習は、子供の学習態度・地頭の良さ・子供の性格・親がどこまでサポートできるのか・親の性格・親子の持っている目標によって、状況が大きく変わります。

学校外の勉強ゼロで英語習得は厳しい

これは高学年向けのお話ですが、親がよほどのサポートを行わない限り、学校に通学しているというだけで英語力がぐんぐん伸びることは難しいと感じています。

個人に適したアプローチを考えてくれるマンツーマンレッスンや、苦手な部分を集中的に補ってくれる家庭教師などを見つけた方が、英語力の成長スピードを早められるでしょう。

高学年になると、もっと勉強が難しくなる中学生まで年齢的な余裕もないため、ある程度ハイスピードで英語を習得しなくてはいけません。

ただでさえ慣れない環境で学ぶ中、学校+習い事で毎日が結構ハードスケジュールになります。
さらに、習い事はそんなに安くはありません。

英語サポートは外注でと考えているのなら、マレーシアでの生活費に最低でも+月3万円〜6万円程度の習い事費用も考えておくべきでしょう。(1人分の費用です)

英語力0でマレーシア留学は可能?

・英語力に関係なく留学はできるけど、行ってからが大変
・インターナショナルスクールは英語で勉強する場所
・学校外の勉強ゼロでは英語力が伸びにくい
・英語の補修には思っていたよりお金がかかる

子供が低学年以下の年齢なら英語力が低くても大丈夫

子供が幼稚園生または1年生くらいなら、まだまだ学校での勉強も簡単で、余裕を持っているうちに英語力がのび、半年から1年のうちに英語力+その他の学びが同時進行で成長できる可能性が高いです。

実際に我が家の娘はyear1からのスタートなので学習に余裕が持てており、ほとんど親のサポートを必要としていません。

ただし、3年生あたりを境に勉強が本格的になってくるので、高学年になると英語力不足が痛手になってきます。

特に理科では、大人でも聞いたこともない単語がたくさん活用されるため、最低限の英語力が身についても親のサポートが必要だと感じています。

year4で求められる英語力とは・・・

year4の息子はまだまだ英語力が不足しており、耳が成長してもライティングやスピーキングの成長に時間がかかっています。

学習に関しては特に「〇〇を説明せよ」という問題に答えられるレベルではないため、宿題にも親が介入しなくてはいけません。

感覚で申し訳ないのですが、英語の授業の文章量や理科で求められる説明に必要な英語力を考えると、日本の中学生2〜3年生以上の英語力は求められているなと感じます。

・英語力の問題は子供の年齢が高いほど深刻になる
・低学年以下ならスムーズに英語が習得できる
・高学年以上になると家庭でのサポートが欠かせな

親にはどの程度の英語力が求められるのか?

私は英語力が低いと自覚しているものの、バックパッカー経験があり、とにかく昔から海外旅行が好きであったため、場慣れだけはしていると思っていました。旅行なら、そこまで不便でもない英語力という感じです。

しかし、いくつもの言語も話すことが普通な多民族国家であるマレーシアに来て自分が「全然英語できない人」なんだと痛感しました。

また、マレーシアの英語は独特なので、慣れるまでに結構時間がかかります。

親に求められる英語力は先生とのやりとり

子供の留学時に親が求められる役割として「学校とのやりとり」が最も重要になります。

特に先生方の使う英語はストレートな言い回しではないため、英語初心者には非常に難解で、簡単な会話でも話が理解できないことも少なくありません。

日本の感覚では「別に先生と連絡する機会なんて少ないでしょ?」と感じる方もいると思いますが、子供へのケア・異文化であることの理解不足・学校の手続き関係の謎など、学校とのやりとりは日本よりずっと多いです。

私自身、自分の言い回しがストレート過ぎたこと・先生の説明への理解度が低かったことで誤解を招いてしまったり、結果的に想定外の方向に話が進んでしまったりして悔やんだ経験が何回もあります。

子供が居心地良く学校で過ごすためには、親と先生の英語のやりとりは必須であり、そのための英語力が求められると言えるでしょう。

英語力が低いと子供の英語サポートが難しい

英語力が不足している私は、息子に勉強を教えるために、倍の時間をかけて予習しなくてはいけません。

それでも理科・算数は事前に内容を理解し、翻訳して噛み砕いて説明するなどの方法でなんとか教えられますが、英語に関しては自分の英語力よりもレベルが高い学習内容なので、お手上げ状態というのが正直なところです。そのため、英語は習い事でフォローしています。

しかし、宿題一つに親が頭を抱えている状態であり、英語がもっと理解できれば・・・と毎日悔しい思いをしながら一緒に学びを続けている感じです。

教科によっては翻訳ツールも役に立たないことも珍しくなく、何度読んでも問題の意味が分からない・・・教えようがない・・ことは日常茶飯事です。

親にも英語力が必要!

・先生とのやりとりや宿題のサポートが難しい
・先生とのやりとりは日本よりも多い

英語力が低くても独走することはできる

極端なことを言えば「子供が学習についていけなくても、親が学校の先生とやりとりをしなくても、別に良いや!」という考えを持っている方であれば、英語力が低くてもマレーシアで生活を送ることができます。

ただし、学校の成績は非常にシビアなので、いずれ進級が難しくなるタイミングが訪れる可能性はあるでしょう。自分の子供が抱えている問題に気が付けない恐れもあり、先生と信頼関係を築くのも難しくなります。

母子ともに英語力が低い状態で留学をする時の注意点

日本にいる間に可能な限りの英語力をつけておくのが一番ですが、出国までの期間によっては、そんな時間が用意できそうもない方もいるでしょう。

最後に数週間でも、数日だけでも取り組めるような対策をまとめました。

子供に生活で必要な英語を丸暗記させる

インターナショナルスクールの先生は基本的に日本語が分かりません。そのため通学時に必要になる「トイレに行きたいです」「体調が悪いです」「わかりません」「できません」「助けてください」くらいは話せるようにしておきましょう。丸暗記でも役立ちます。

また、友達と遊ぶために「仲間に入れて」「それ貸して」「こっちに来て」とかが分かると、より良いです。

子供の話に聞き耳を立てていると「どこからきたの?」「何歳?」「何年生?」「どこに住んでるの?」という会話が初対面でよく出てくるなぁと思いました。

お母さんは英語に慣れる

短期間で英語を習得することは難しいと思うのですが、英語を聞いて少し理解できるだけでも生活の中での不便がだいぶ減ります。

オンライン英会話が実践的ですが、時間がなければ聞き流しだけでもやっておくと良いでしょう。

翻訳ツールのままテキストを送らない

翻訳ツールは使用しないのが一番ですが、英語力の問題と時間的余裕のなさで、私はまだ翻訳ツールを使用しています。

ただ、自分が伝えたいメッセージに翻訳ツールを使う時は、内容を必ず確認し「中学生英語で伝わるようなシンプルな言い回し」に直します。

英語力が低い状態で翻訳ツールを使用し、難しい言い回しのまま活用すると、内容の誤りに気がつくことができません。全く違った意味の文章を送ってしまうというトラブルを防ぐためにも、自分でも理解できるレベルまで英語をシンプルに直しておくことをお勧めします。

英語を話す人にとって、その文章はスマートで大人っぽい英語ではないでしょう。それでも、低い英語力で背伸びをして誤った内容を送るよりは、ずっと良いと思います。

まとめ

まとめとしては「英語力が低い親子でのマレーシア留学は可能だけど大変」というのが結論です。

うちはうちのペースで良いやと考えたとしても、残念ながら過酷な現実の中で子供の自尊心が傷つき続けます。そのため「英語を話すことが当たり前」の学校で、のんびり英語教育は難しいでしょう。

我が家は正直、非常に英語教育に苦戦しており、日本でしっかり英語教育をしてきた方々からしたら「なぜ準備をして来なかったのか」と思われても仕方がない状態です。

それでも後悔はしていませんし、親子ともに帰国を考えていません。この大変さを超える魅力をマレーシアに感じているためです。

しかし、大変なことは間違いありません。これから高学年以上の子供のマレーシア留学を考えているのなら、マレーシアで本格的に英語教育を始めるのではなく、日本で基礎を構築した上での留学をお勧めします。

ABOUT ME
sumire
フリーランスライター・カメラマン マレーシアで13歳発達障害児・9歳マイペース女子育児をしています。