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特任校って何?学校選択制を使って好きな小学校に通う!

息子は近所の公立校に入学したものの、2年間問題の多い日々を過ごしました。

学校への不信感もあり、我が家は転校を考えましたが、私立に行かせる余裕がなく辿り着いたのが特任校です。結果的に娘も同じ学校でお世話になり、とても楽しく学校に通えるようになりました!

この記事では、あまりよく知られていないと感じる特任校制度と入学方法についてまとめます。特任校に興味がある・今の小学校に不信感があるという方は、ぜひ参考にしてください!

特任校とは?

まずは特任校とは何かを説明したいと思います。

特任校を一言で説明すると「特色のある教育を提供し、学校外からの通学を許可する公立小中学校」です。

その特色には様々な種類がありますが、一例は下記のようなものが多いでしょう。

・英語教育を他校よりも積極的に実施する
・自然に触れ合う体験を他校よりも積極的に実施する
・パソコン授業を他校より積極的に実施する
・クラスの定員に上限を設け少人数授業を実施する

特色は一つに限らず、複数用意されている場合もあります。

何が一番の特徴かと言えば学区外でも入学・転入出来る公立校ってことです。

基本的に公立小中学校は居住地の学区内の学校に行かなくてはいけませんが、小規模特任校は学区に関係なく市内の子供を受け入れてくれるのです。

通常公立校を転校する時に求められるような居住地の変更などの必要もありません。

公立校から私立校に入学・転校を知るのが家庭の自由であるように、公立校から特任校への入学・転校は基本的に自由です。

特任校の数・解釈はお住まいの市町村によって少し違いがあり「小規模特任校」と呼ばれる場合もあるようです。

特任校とは?

・学区外でも行ける公立校!
・生徒数が少なく学校ごとに特色がある

特任校の存在理由

特任校が存在している大きな理由の一つには、過疎化によって学区内の生徒数が減少してしまった学校が特任制度を取り入れて学区外から生徒を集める目的があるようです。(明確に提示されているわけではありません)

学区内に子供が少ないから、何らかの特色を持って学区外から生徒を呼び込もうということですね。

社会的に多様化が進められているのですから、学校が特色を持ち生徒がそれを選ぶという状態は非常に良いことだと思います。

特任校はどのくらいある?

特任校は全国にありますが、小学校よりも中学校の方が少ないです。

明確な統計が見つからなかったのですがwikiに記載されている限りでは(記載校は全国の特任校の一部でした)小学校180校〜中学校45校〜であることは分かりました。

居住地の市町村に問い合わせるか「お住まいの地域名+特任校」でインターネット検索をしてみると良いと思います。

特任校の入学方法

特任校の入学方法はお住まいの地域によって大きく変わると思います。我が家の場合の事例をまとめましたので、参考にしてください。

①問い合わせ・見学

特任校は基本的に徒歩圏内にある可能性が少なく、親の送迎が必須になると思います。

自分が送迎可能な範囲に特任校があるかを調べ、市役所や直接学校に問い合わせてみましょう。

その後、見学(我が家は体験入学もさせてもらいました)を行い、転校の意思を決めます。

我が家の場合は、先生が特任制度や学校の特色について丁寧に説明してくれ、子供の意見も聞いた上ですぐに転校を決めました。

特任校転校の注意点

・定員オーバーの場合は希望しても転校できません
・男女比が大きい場合があります(なぜだろう?)

②転校の申請・面接

転校の希望を今の小学校・特任校の両方に伝え、市役所に特任校入学希望申請を提出します。

その後、面接の日程が決まりますが、面接は形式上のものだと言われました。実際にとても和やかな面接だったと思います。

面接の場には特任校の校長先生や教頭先生と市役所の方が参加します。

「どうして特任校に入りたいのか?」「楽しみかな?」などの質問が子供にされ、親も入校動機が聞かれました。

転職と同じですが、前の小学校に不信感があったことなどは面接の場では伏せておいた方が無難です。

特任校面接時のポイント

・形式上の面接なのでとても和やか
・我が家はスーツではなく私服で面接を受けました

③転校日の決定・転校

入学が決定すると転校日を決定し、市から届く通知書を受け取ります。

その後は転校するのみですが、市内転校なので特に何か追加で購入が必要なものはありませんでした。体操服だけは特任校のものを購入した覚えがあります。

転校時に転校前の小学校から渡される一年分の未使用テストやプリントなどの教材は、転校先に渡す必要があるので処分しないように注意しましょう。

特任校に転校した感想

特任校に転校した感想は、はっきり言って「最高」でした。

自閉スペクトラム症で多動・衝動性の問題を抱えている長男のこだわりを押し込めず、認めてもらえたことで長男はずっと過ごしやすくなったようです。

例えば「5人でグループを作って〇〇を製作しましょう」という課題があった時、どうしても一人で作りたいと訴えた長男の一人参加を許可してくれたり、集団行動を強要しないという姿勢が私から依頼しなくても実施していただけました。

学校での様子が見えにくく困っていたのですが、担任の先生が長男の特性を細かく観察してまとめてくれていたのには感動しました。

また、長女は内弁慶で外で自分を出せない所があったのですが、家と同じように学校で過ごせるようになり、元気過ぎて困るくらいです。

長女は体が小さいため、体育では無理をさせない配慮がしてもらえました。これも私が希望したわけではなく先生の判断です。

子供一人ひとりに合わせた教育が行われていると強く感じています。

特任校に行って良かった!

・子供一人ひとりに適した対応がしてもらえる
・先生が子供のことをしっかり見ている
・子供が自分らしくいられる
・熱意のある先生が多い

特任校の注意点

特任校は良いこと尽くしたと言いたい所ですが、入学時にはいくつかの注意点があります。

あえて注意点もまとめましたので、検討材料にしてください。

生徒の数が少なすぎる場合がある

これをデメリットかメリットと考えるかは人次第ですが、多くの特任校は少人数制なので学年によっては10人未満のクラスになることもあります。

男女比もなぜかバラけやすい印象で、女子一人の学年もありました。

生徒が少なければ必然的にしっかり先生に見てもらえると感じているので、私はデメリットとは感じません。

ただしクラス内に嫌いな子ができてしまうと、なかなか距離が取れないようです。

PTA活動への積極的な参加が求められる

親の数が少ないので、どうしてもPTA活動への積極的に参加する必要があります。

うちの子供たちの転校は、コロナ禍に入っていたので全てのPTA活動が中止されていたために体験はしていませんが、この点については事前に説明がありました。

送迎の手間がかかる

公立校へ子供を通学させたことがある身としては「行ってきま〜す」「ただいま〜」と通学してくれていたことは、正直楽でした。

特任校は学区外になるため、ほとんどの方は車での送迎になると思います。朝・晩の送迎はやはり大変なことです。

特に共働きのお宅にとっては、かなり通学難易度が上がると言えるでしょう。

しかし送迎には大きなメリットがあり、通学時の事故などのリスクを減らせます。

長期在学が求められる

転勤や不可抗力の転校もあるため、絶対条件ではありませんが、特任校はなるべく1年以上できれば卒業までの通学を期待されます。

我が家は結果的に留学のため転校という選択肢を選ばせていただきましたが、特にこの点を後から指摘されることはありませんでした。

ただ「申し訳ない」という気持ちがあったのは事実です。

特任校の注意点

・狭い世界で生きることの良さ・悪さもあるかも
・PTA不参加希望の方には向いていないです
・送迎は思っていたより大変でした

まとめ

特任校について自分の経験を紹介しました。本文でも記載しましたが、特任校転校の選択は本当に良かったと感じています。

たまたまかもしれませんが、友達にも先生にも恵まれ、前の学校とは全く違った学校生活が親子共に送れました。

信頼できる先生のいる学校に子供を預けているという安心感は、送迎の手間を忘れさせるものだったと断言できます。

今の小学校に不信感がある・特任校に興味があるのなら、ぜひ一度見学に行ってみましょう!

ABOUT ME
sumire
フリーランスライター・カメラマン マレーシアで13歳発達障害児・9歳マイペース女子育児をしています。